ワイヤードでの悪のひとつは,喪失した価値を全部自分の利益へと導き出すこと。そんなことをする人間は,この世界には要らない。ワイヤードでは,情報を含めたソース,コミュニケーションは,一定の価値・利益の基準なく存在しているのだから。
愛知県天白署は22日,インターネットなどを利用しソフトの無許諾複製物の販売,および交換を行なっていた横浜市の会社員(33歳)を,著作権法違反の疑いで書類送検した。被疑者は,「一太郎9」や「マイクロソフト・ウインドウズ98」などのソフトをCD-Rで販売し約250万円を売り上げ,また「マイクロソフト・ファミリー・パッケージ2」や「マイクロソフト・フライト・シミュレーター98」などを交換と称して頒布していた。
割れずやMP3で捕まったニュースがあってからちょっと静かだったが,これは割れずとOFF。BizTechの記事によると,別の割れず販売の容疑者宅を捜査した際に見つかった割れずで摘発までたどり着いたという。また,今後OFF交換にも警告活動,警察による摘発を促すようなことも書かれていて,ちょっと恐いですな。でもOFF交換は,音楽CDからダビングしたカセットを友人に渡したりするのと同じ行為であり,それを取り締まるというのは,いささか限界がありそうな気もしなくもない…。不特定多数に頒布する割れずとOFFとは,基本的に似て非なる部分も存在する。そしていちばん,販売はまずい。こんなことはわかりきっていることだから,あえて云うのも馬鹿馬鹿しい…。
ワイヤードではモノの価値がリアルワールドと同一ではない。ソフトウェアは特に,その価値を一定にしにくい。流通という理論が成り立たないことで,意識が変化させられる。OFFとは,その意識をリアルワールドに還元する装置。還元したとき,それが,実用になったり,コレクションになったり,販売になったり,と道筋はいろいろはあるが,一度変化した価値を販売に回して利益へと導くのは,どうかなぁ(-.-?)。僕はあんまり好きじゃないです。まぁとりあえず,OFFな方はご注意ください。
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